第8回パールジュエリー・デザインコンテスト出品作 「摩天楼に浮ぶ月」 作り方紹介 NO.2

11.ドームの補強
一番外側のドームは幅の狭い部分があるため、補強として銀線(φ0.6mm)を油性ペーストで貼り付け外周を囲み、乾燥後焼成します。油性ペーストの焼成は、今回は作品を常温の炉に入れてから850℃まで昇温しています。油性ペーストの乾燥が不十分な場合に剥離するのを防ぐため、いきなり焼成するのではなく少しでも炉の中で乾燥させようとの考えからです。
12.ドームの切り抜き
トレーシングペーパーにデザイン画を写し取り、型紙をつくります。ヤマトふえきのりで作品に貼り付け、乾燥させます。トレーシングペーパーは水分で伸びるため、強引に曲面になじませます。
13.ドームの切り抜き
型紙が見やすいようにとマジックペンで輪郭をなぞりましたが、しなくてもよいかと思います。
型紙の角の部分にピンバイスで穴を開けていきます。糸鋸で切り抜く訳ですが、角の部分で糸鋸の向きを変えやすくするためにすべての角に“逃げ”を作ってやります。今回はφ1mmのドリルを使っています。
14.ドームの切り抜き
輪郭に沿って糸鋸で切り抜きます。中をくり抜く形になりますので、前述のピンバイスの穴にのこ刃を通してから、のこフレームにセットします。後処理を楽にするためにも型紙ぎりぎりを切りたいところですが、0.2〜0.5mmほど残して切り落としました。
のこ刃は6/0を使用しています。
15.ドーム2段目の作成
先ほどのケンダマに巻きつけた銀粘土で2段目を作ります。必要な範囲のみ切り出します。外形は、1段目の内側にセットされるため一回り小さくしておきます。
これも、焼成前に表面を平滑にしておきます。
16.ドーム2段目の作成
焼成、研磨後型紙を貼り付けます。
1段目と同様に、角の部分にピンバイスで穴あけ後糸鋸で切り取ります。
17.ドーム1・2・3段完成
ドーム3段目は2段目の作成で余った部分から作ります。厳密には曲率は合わないのですが、実際焼成してみると問題なく組合すことが出来ました。
糸鋸の切り口はやすりで整えます。谷の部分の角は、ピン角がやすりでは出しにくい場合、のこ刃をいれます。
表面を鏡面まで磨いておきます。
18.ベースの作成
焼成済みのベースに、軽量化のための切抜きを開けます。ドームで覆われて見えない部分であることを確認します。
ベースもこの時点で鏡面に仕上げておきます。
19.ベースの作成
裏面にワイヤーネックを通すための丸環を取り付けます。φ1mmの銀線を半円状にしたもの2個つくります。ワイヤーネックの金具が通過できる大きさが必要です。
ベースには、丸環の強度アップのためにも貫通しない程度の穴を開けておきます。デザイン画に重ね合わせ、慎重に位置を決めます。丸環は油性ペーストで接着します。
20.ベース・ドーム焼成前
焼成前の状態です。
ベースのパールを付けるピンは、磨きを考え最後の方で取り付けることにします。
ドームはデザイン画に重ね、2段目、3段目の位置決め後、油性ペーストで貼りあわせます。

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